歴史は「べき乗則」で動く

歴史は「べき乗則」で動く 第8+9章

8章 恐竜の大量絶滅については諸説あるが、現在最も有力なのは隕石説である。 絶滅する種が少ない年代と多い年代が存在し、 少ない年代の原因は自然淘汰の力が大きいということで生物学者の意見はほぼ一致している。 しかし、マイケル・ベートンが各地質年代…

歴史は「べき乗則」で動く 第7章

かつて濃縮ウランの実験をしたとき、エンリコ・フェルミは制御棒を使用して臨界状態限界直前まで調整した。 鉄磁石と同様に、すべての事象が自然に臨界状態に至るわけではなく、調整が不可欠になる。 砂山モデルの場合、組織構造に「回復力」があるために臨…

歴史は「べき乗則」で動く 第6章

この章で扱ってるのは相転移についての臨界状態から導かれる普遍性を扱ってました。相転移相転移 - Wikipedia状態にある物質は臨界状態にある。 カピッツァによって発見された超流動体超流動 - Wikipedia。 (超流動体は複数の粒子がまとまって存在している…

歴史は「べき乗則」で動く 第5章

5章は砂山ゲームと地震のモデル化ゲームから地震の臨界状態への自己組織化を見ていきます。まずは地震のモデル化について。 バリッジ=ノポフの地震モデルPeriodicity, Chaos and Localization in a Burridge-Knopoff Model of an Earthquake with Dieteric…

歴史は「べき乗則」で動く 第4章

べき乗則についてさらに突っ込んでいきました。べき乗則の性質スケール不変性は自然界・人間社会で多くみられる。 マンデルブローによる綿花価格変動などの発見。ブノワ・マンデルブロ - Wikipedia 安定分布安定分布 - Wikipediaになっており、スケール不変…

歴史は「べき乗則」で動く 第2+3章

今回から具体的な事象を扱っていきます。 まずは地震です。地震には明確な前兆が(少なくとも発見されて)なく、 また巨大地震にも規則的な周期は(発見されて)ない。そこで、世界中の地震の規模と回数の統計を取ると、 べき乗則冪乗則 - Wikipediaが成立し…

第1章 なぜ世界は予期せぬ大激変に見舞われるか

歴史、地震、火災、金融に見られる劇的な連鎖反応を挙げて、このような激変のあいだにある類似性の発見と、それが起こりうるネットワークの自発的構築の過程について考えていく本らしい。気になった・よく知らない単語 臨界状態 カタストロフィー理論とは (C…